ゆかいな仲間」カテゴリーアーカイブ

マスク

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ぼくの持ち主が鼻水をすすっています。どうやら風邪をひいたみたいなんです。
マスクをした持ち主を見て、隣の席のボスが予防予防と言いながらマスクをしました。

しばらくして、そのボスがはっくしょん。と、くしゃみをしました。

すると次の瞬間でした。持ち主とボスの周りの人々がみなおもむろにマスクを取り出し装着しはじめたのです。

こうして持ち主の席付近は、怪しいばかりのマスクの人々ばかりとなりました。

さよならボス

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ぼくの持ち主のボス、目は笑ってないけど、お母さんみたいに優しいところもあるのに、悪態ばかりつくボス。

そんなボスが異動になりました。持ち主はとても寂しいです。
一見怖そうなとっつきにくいボスに、持ち主はようやく懐いてきたところだったのです。

最後にみんなでランチに行ったら、量が多くて食べきらない持ち主は、「そんなに残して。」って、また叱られました。
このお小言も聞けなくなると思うとやっぱり寂しいです。

年上の女

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ぼくのことを大好きと言ってくれるお姉さんは、吉祥寺にお住まいです。

今日、行っちゃおうかな〜

と、つぶやくと、お姉さんはにこやかに、

今日はちょっと用事でね。

って、断るんです。

もしかしてこれって、思わせぶりにしているだけでは?と思ってぼくは聞いたんです。

お姉さん、もしやぼくのことは遊びですか?

すると、お姉さんはにこやかに答えたのです。

ふふふ。遊びよ。

ああ。あんなにやさしくTJ好きよ。って言ってたのに。
年上の女って怖いですね。みなさん、気をつけてください。

奴隷解放

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ぼくの持ち主、今日は会社をお休みしてのんびりしたんです。
でも本当は、昨日休むつもりだったんです。

仕事も落ち着いてるし、ちょっと休もうかな〜と思い、ふたりのボスに休みたいと言ったんです。
ところが却下されました。会議が近いから、緊急に仕事があるかもしれないというのです。
ここのところボスが忙しくて、まったく持ち主は放置されていたので、問題なく休めるだろうと思っていたため計算違いでした。

仕事ですから仕方ないんですが、休む気でいたところに仕事というのは、とっても億劫なものです。
でも、ボスたちの想定通り、昨日は地獄の忙しさでした。次から次にボスから仕事が飛んできて、持ち主はヘトヘトになったんであう。

ああ奴隷みたいだぁ。

持ち主がつぶやくと、ボスはにっこり笑って言いました。

そうねぇ。キング牧師みたいに奴隷解放演説しないとねぇ。

優しさ

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ちょっと高級なポッキーをもらったぼくの持ち主は、それを冷やしておこうと、名前を書いてクーラーの吹き出し口に置いておいたんです。

するとボスが、

そんなとこに置いといたら、食べられちゃいますよ。

と、いうので持ち主は

名前書いといたから、大丈夫ですよ。

と、答えたんです。

翌日、ポッキーを食べようと取りに行ったら、持ち主のポッキーがなくなっていたんです。

ああ!ポッキーが!

と、持ち主が悲しんでいると、ボスが大大爆笑しながら言いました。

ほら!だから言ったじゃないですか!性善説なんて信じちゃダメなんです。言った通りになったじゃないですか。

もう、お腹を抱えて笑ってます。
でもそのあとね、ボスの高級ポッキーを持ち主にくれたんです。

ボス、意地悪そうでいて優しいんですよね。

受付のお姉さん

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ぼくの持ち主が働く会社の受付のお姉さんは、ほんわかしたやさしげな感じの方です。
朝、会社の入り口で、持ち主はお姉さんに、背後から声をかけました。

おはようございます。

すると、お姉さんは微笑みながらくるりと振り返りつつ、片足でパシッと閉まりかけたドアを止めたのです。

そして、おっとりとした口調でいいました。

おはようございます。

お姉さん、その動き意外です。でも素敵です。

我慢できない

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暑くて、会社のおかし箱のチョコレートが溶けてきました。
そんなチョコレートを手に、チョコ大好きのボスがいいました。

チョコ、溶けてんじゃん。あ!そうだ。ここで冷やそう。

ボスはウキウキと、自席の後ろにあるクーラーの吹き出し口にチョコレートを幾つかおきました。

でもボスは我慢できなかったのか、まだちょっとしか時間が経っていないのに、冷やしていたチョコを手に取り食べ始めます。

なんだ。まだ冷えてないじゃん。

そりゃそうです。あれから、数分しか経ってません。

もっと置かなきゃだめですよ。と、数人に諭されるボス。

いつも目が笑っていないと言われるボスですが、可愛らしいところもあります。

思わせぶり

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ぼくの持ち主のお友達は、たぶんぼくのことが大好きなんだと思います。

だからよく、ぼくをこっそりお友達のカゴに連れ込んで、誘拐未遂を起こしたりするんです。
今日なんて、そのふくよかな胸元にぼくを入れこんだりしたんです。

だからぼく、言ったんです。

今日はお友達のお家に泊まっちゃおうかな~

って。

そうしたらですね、お友達は言うんです。

いやぁ、夜泣きしてしっとりしたら困るから~

なんて、思わせぶりなんでしょう。まったく。
ぼくはお泊り会しても、泣いたりしませんよ。

ちょっと用事が

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先週、ぼくの持ち主のボスAが、いろいろなところに電話するたびに、

月曜日、休むから。ちょっと用事が。

と言って根回ししていました。

それから、このちょっと用事が。が、持ち主の周りで流行リ始めたのです。

明日、俺休んでいい?

と、ボスBがいうので

お出かけでもするんですか?

と、持ち主が尋ねると、嬉しそうにボスBは言います。

ちょっと用事が。

お友達はお友達で、微笑みながら言います。

明日、午後半します。ちょっと用事が。

ああ。持ち主もちょっと用事が。で、休みたいです。

お友達の災難

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国分寺近辺を散歩しようと、待ち合わせた持ち主とお友達。
まずはパン屋さんで軽く腹ごしらえをしようと歩き出しました。
するとお友達が叫びました。

あ!

どうしたのかと尋ねると、お友達の日傘の一部が壊れていました。
一つ目の災難です。

腹ごしらえをしたパン屋を出て、水を調達してトコトコお散歩を始め、結構な坂道を下がっていたところ、再びお友達の叫び声が。

あ!

なにかと思ったら、こんどはサンダルの底がパックリこわれていました。
二つ目の災難です。

その後、バーゲンにてなかなか素敵なサンダルとワンピースをゲットしたお友達。
ご機嫌で帰って行きました。

その後、持ち主のケータイが震えます。

なんとお友達、ランチしたお店にスマホを忘れてきていて、無事に見つかったとのお知らせ。
三つ目の災難です。

国分寺は、お友達にとって鬼門なのでしょうか。