ぼくの持ち主はきのう

高校時代からのお友だちと

ひさびさにお茶をしてました。

もちろん、ぼくのことになり

ぼくは、しろくまさんと呼ばれて

大人気だという話になりました。

すると、お友だちがつぶやきました。

しろくまさん。

なんだか

自分が呼ばれているようだわ。

持ち主は、お友だちを不思議そうにみつめました。

それから、ぼくと持ち主は、お友だちの名字を声にだして言ってみました。

ほんとだ。似てます。かなり似てます。

順番を入れ替えれるとお友達の名字になります。

さいきんのぼくの持ち主の悩みは

ぼくの写真をとり過ぎて

もう、新しいポーズを

思い付かないということです。

すると

会社のお姉さんがいいました。

逆立ちなんてどうですか。

持ち主は、はっとした顔になり

ぼくをボールのように

丸め始めました。

そして、頭を机の上において逆立ちさせました。

ぼくの頭は安定せず、倒れてしまいます。

その度にぼくは、なんどもなんども逆立ちさせられます。

ようやく成功しました。

それが、この写真です。

ぼく、かなり無理しています。

ぼくの持ち主が行った

お友達の結婚式の引き出物は

カタログでした。

包装された箱を開いてみると

厚ぼったいカタログがでてきました。

開いてみると

３３６ページもあります。

その内容は

食器からカフェのお食事券

DVDにガンダムのプラモデルまであります。

なんということでしょう。

持ち主が知っているカタログは、たかだか５０ページくらいのものでした。

時代は変わったのですね。

こんなにたくさんあっては、迷ってしまいます。

持ち主は、今晩もカタログを広げ、突っ込みをいれながら

まだもらうものを決めることができません。