月別アーカイブ: 2010年1月

天国からの電話

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その日、ぼくの持ち主が家に帰ると

珍しく、留守番電話に

メッセージが2件入っていました。

持ち主母かな?

と、思った持ち主は

なんの気なしに

メッセージを聞いてみました。

すると、初老の女性の声で

ヨシエです。お元気ですか?

と、入っていたのです。

持ち主は、びっくりしました。

なぜなら、ヨシエというのは

一昨年亡くなった持ち主の祖母の名前だったからです。

まさか、最近ちょっと元気がない持ち主に

天国から電話をくれたのでしょうか?

そういえば、祖母の声に、似ているような気もします。

持ち主は、なんともドキドキしていました。

そして、なんだか神聖な気持ちになっていた持ち主は

もう一件のメッセージを再生してみました。

○○さ〜ん。ヨシエでーす。お元気ですかー?

なんのことはない。ただの間違い電話でした。

ムササビ通信

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ぼんやりと電車に乗っていた

ぼくの持ち主は

車内ポスターの

ある単語に目を奪われました。

ムササビ通信

なんだろう?ムササビ通信って?

都会における

ムササビ好きの交流会?

はたまた、新しい通信規格?

ちょっとわくわくしながら

ポスターをよくよく見たら、漢字で書いてありました。

武蔵野美術大学通信教育過程

なんだ。

ムササビじゃなくて、ムサビだったのですね。

お使い

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今年はいい年に違いないと信じて

久々の初詣に出かけたのに

会社PCのハードディスクが

新年早々壊れたぼくの持ち主に

またしても不幸が訪れました。

会社で、新しいハードディスクに

いろんなソフトウェアを

インストールしていた持ち主に

電話がかかってきました。

持ち主のボスからです。

ちょっと、飯田橋のオフィスに行ってきて。

えっ、飯田橋?

持ち主は絶句しました。

なぜなら、持ち主のお勤めする会社から飯田橋まで

1時間以上かかるからです。

ちょっとなんて距離ではありません。

PCの電源アダプタ忘れちゃって、全然仕事にならないんだよ。取ってきて。

ボスは言います。

こうして、電源アダプタのためにはるばる飯田橋までお使いにでた持ち主は

業務終了のチャイムとともに帰社したのでした。

その話を聞いた人はみな、口をそろえて

厄落とし厄落とし。きっといいことがあるよ。と言います。

本当に、いいことあるかなぁ。

持ち主は、つぶやくのでした。

突然死

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今年はよい年にするぞー

と、意気込んでいた、ぼくの持ち主

さっそく不幸がふりかかりました。

年初め、会社に行った持ち主は

順調に仕事をこなしていました。

そしておやつを買いに行って

戻ってきたときのことです。

持ち主は、さっきまで使っていたPCが

スリープしていることに気付いたのです。

PCを起こすために

キーを押した持ち主は焦りました。

なんと、PCが起き上がらないのです。

PCが得意のお兄さんに見てもらうと

ハードディスクが壊れていると言うではないですか。

ああ。持ち主のハードディスクは

その前兆も見せずに、苦しむこともなく、静かにいきなり死んだのです。

その話を聞いた人はみな、口をそろえて

新年早々ハードディスクが壊れるなんて呪われてるんじゃない?と言います。

ちゃんと初詣に行ったのに。

持ち主は、つぶやくのでした

年の初めに

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昨年は、年初めに風邪をひいたり

誕生日には入院したりと

ぼくの持ち主にとって

あまりよい年ではありませんでした。

そこで、今年こそよい年にしようと

持ち主は心に誓いました。

よい年にするために

なにが必要かを考えた持ち主は

ふと思い出しました。

そういえばここ数年

初詣に行ってません。

昨年も確か

お参りに行こうと思っていたのに

風邪をひいてしまったので、断念したのです。

でもやはり、年の初めに神様へのご挨拶は欠かせないでしょう。

そこで持ち主は、持ち主姉と共に、初詣計画をたてたのです。

でも元旦は、お酒を飲んでしまいました。

2日。お酒は飲まず、気持ちを初詣に切り替えます。

それなのに、持ち主たちは、ついつい箱根駅伝を見てしまったのです。

テレビを見ていると、眠くなってきました。

このまま、ぬくぬく寝られたら幸せだなぁと、持ち主は思いました。

まずいです。このままだと、いつものだらだら正月コースです。

しかし、今年の持ち主姉妹は違うのです。

持ち主と持ち主姉は立ち上がり、なんと神社へと向かったのでした。

いつもと違う年初め。きっと今年は、よいことがあるはずです。