この穴
ぼくがあけたのではありません。
ぼくの持ち主でももありません。
犯人は持ち主姉です。
その日
お友達が来ることになっていたため
持ち主はあせって部屋を
片付けていました。
するとなんと、持ち主姉が
親切にもベッドメイクを
してくれるというではないですか。
ありがたくお願いしていると、持ち主姉がぎゃっと、いきなり変な声をだしました。
そして、いいました。
ごめん。障子に穴開けちゃった。
見ると、小さな穴があいています。ぷすっと人差し指であけてしまったようです。
仕方がないことなので、いいよいいよ。と、持ち主は言いました。
ところが、その日の夜のことです。
どうしたことか持ち主姉が、今度は足でぶすっと穴をあけたのです。
それも巨大な穴です。
今まで持ち主姉は、持ち主家になん度きても
障子に穴をあけたことなんてありませんでした。
不幸って連続するのでしょうか。