ぼくの持ち主が
現在就業している会社は
食品会社のためなのか
ぽっちゃりしてしまう
男性が多いです。
持ち主のグループの男性は
8割方ぽっちゃりしているので
持ち主は彼らを
ポッチャリーズと呼んでいます。
ポッチャリーズが
仲良く昼食に出かけた後
ポッッチャリズに用のあったお姉さんがやってきました。
あら。みんなお食事?
ポッチャリーズですか?
持ち主が尋ねると、お姉さんは言いました。
え?ジャニーズ?
確かに。若いころにはジャニーズ的な風貌だったであろうお兄様も数人いますが
今となっては、すっかりポッチャリーズなのです。
でも、ジャニーズと言われたと知ったら、ポッチャリーズはきっと大喜びするでしょう。
月別アーカイブ: 2013年3月
一般的でない感覚
テレポーテーション?
ぼくの持ち主の耳には
5つのピアスホールが
空いてます。
3つの穴には、たいていいつも
小さめのピアスを
つけっぱなしにしています。
ある朝、目が覚めると
そのうちのひとつの
ピアスを止める部分
ポストがなくなっていることに
気づきました。
とても小さなものなので、探すのも大変です。
布団をひっくり返したり
床をくまなくさがしたりしましたが、みつかりません。
そのとき、持ち主は思い出しました。
人間には、ある種のパワーが備わっていて
欲しいものを念じれば、テレポーテーションするらしいということを。
そういえば以前も、なくなった鍵が
何度さがしてもなかったはずのコートのポケットから
出て来たことがありました。
持ち主は、とりあえず念じてみます。
その数分後のことです。
持ち主が何気なくテーブルの上を見ると
そこにはピアスのポスト部分が
ちょこんと鎮座しているではありませんか。
これは、偶然なのか?それとも、超能力なのか?
事実はわかりませんが、とりあえず見つかってよかったです。
料理好き
ぼくの持ち主の姉は
三月生まれです。
そんな持ち主姉が
持ち主家にやってきたので
お誕生日パーティをすることに
なりました。
持ち主は
料理がそこそこ好きなので
なにか、美味しいものを作って
あげようと思っていました。
なにが食べたい?
この質問に、しかし持ち主姉は
意外な回答を寄こしてきたのです。
わたし、アペタイザー作るから
メイン、お願い。
こうして持ち主姉は
自らの誕生日にキッチンに立ち
せっせと腕をふるい始めたのです。
持ち主は、どんなご飯でも
作ってもらえるなら
作ってもらう方がいいです。
特に誕生日だったらば
まったく自分で作りたいとは思いません。
どうやら持ち主姉にとって
料理をするというのは、息抜きであり楽しみのようです。
持ち主にとっては、信じがたいことではありますが、ありがたいことだと思います。
根くらべ
マジックバー
ぼくの持ち主は
会社の歓送迎会の二次会で
マジックバーというところを
体験してきました。
カウンター内で、マジシャンが
マジックを披露してくれるのです。
それほど、興味はなかったのですが
目の前で、空のコーラ缶が
新品コーラになったり
カードがペットボトルの
中に入ったり
紙くずが踊ったするのを見ていたら、だんだんと大興奮してきました。
タネがどんなものなのか、みんな、一生懸命考えています。
そんな時、ボスが言いました。
おれ、こういうのは全部超能力だと思ってんねん。
その言葉を聞いて、持ち主は気づきました。
どんなタネなのかを探すより、すごいすごいと興奮して
見ている方が、なんだか楽しいことを。
不思議なことは不思議なままの方が、なんだか楽しいです。
写真のバラは、マジックで紙が一本のバラに代わり
そのバラが一本から二本になったものです。
魔法のバラです。
集中して寝る
習性
ぼくの持ち主のお友達が
仕事の都合で
遠方に引っ越すことになったため
送別会を行うこととなりました。
送別会のお店は
持ち込みが大丈夫というので
お友達を驚かそうと
ケーキを買うことにしました。
3人で待ち合わせをしている
駅に着くと
友達が待ち構えていて、もうひとりのお友達はまだ来ていないと持ち主に言いました。
彼女によくあることなので
ふたりで先にケーキを見に行くことにして、歩き出しました。
ケーキはこの辺だね。
などと、話していた、つぎの瞬間です。
どこからともなく、ひょいっと、もうひとりのお友達が現れたのです。
ふたりで驚いていると、お友達は言いました。
いやぁ、携帯わすれちゃってさ。
あんたたちのことだから、わたしを待つことはないと思って、この辺を探してたのよ。
なるほど。
携帯を忘れても、長年の友人。
その習性は、お互いよくわかっているようです。
解決
ぼくの持ち主は
掃除をしながら
洗濯をしながら、考えました。
バターがどこに行ったのか?
についてです。
冷蔵庫を上から下まで
じっくりとチェックし
棚の後ろや思い当たる場所を
散々さがしたのに
みつからないなんて。
考えていたら、だんだん眠くなったので
持ち主は、布団に潜り込んでウトウトし始めました。
しかしウトウトしながら思ったのです。
そういえば。
となりの人がドンドンと、物干し竿で窓をたたいたとき
バターを持っていたのだとしたら?
バターは窓近くの作業台の上にあるかもしれない。
いや、あの作業台はすでに確認した・・・
ここで、持ち主は、眠りに落ちました。
昼寝から起き上がり、さっそく持ち主は、作業台の上を確認しました。
すると、なんということでしょう。そこにバターはあったのです。
たしか一度、この場所を確認した気もするのですが
バターはそこにあったのです。
持ち主姉に、バターの確保を告げると、持ち主姉は言いました。
勝手に、動き回ってたんじゃない?バター
持ち主のバターなら、あるいはあるかもしれません。