月別アーカイブ: 2013年3月

事件1

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そのふたつの事件は
ふたつとも
日曜日の朝に起きたのです。
目覚ましにイライラとしながら
ようやく起きたぼくの持ち主は
お湯をわかしつつ
パンを焼いていました。
すると、ドンドンと
どこからか、大きな音がしました。
日曜日だというのに
工事でしょうか?
気にせず朝食の用意をしていると、再び、ドンドンと音がします。
耳を済ますと、隣の家からです。
棚でも取り付けているのでしょうか?
再び朝食の用意にいそしんでいると、また音がします。
かなり近いです。
音は、持ち主の部屋のベランダからするようです。
しかし、持ち主の部屋は3階。
ベランダに誰かが入ることはありえません。
持ち主は、勇気を持って、音のする方へと近づきました。
カーテンを開けてみると、なんとそこには、隣の部屋の方が
物干し竿を持ってこちらへ身を乗り出しているではないですか。
隣の部屋の方は、言いました。
ベランダに出ていたら、窓の鍵がかかってしまい
ベランダに閉め出されてしまいました。
近くに鍵を持っている人がいるので、そちらを通って、外に出てもいいですか?
持ち主は、びっくりしましたが、申し出を了承しました。
隣の部屋のかたは、身軽にベランダを飛び越えて
無事、持ち主の部屋に入ってきました。
第一の事件は、こうして持ち主に衝撃を与えつつ、無事に終了しました。

おいしいおいしい

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今日、ぼくの持ち主は
高級レストランに行ってきました。
もともと、持ち主の誕生日に
持ち主姉が
予約してくれていたのですが
都合が悪くなって
キャンセルしてしまったのでした。
あれから、約4ヶ月。
改めて訪れた高級レストラン
アルマーニ リストランテ銀座。
自称、グルメではない持ち主は
一皿目のアミューズから、斬新なその味に魅了されてしまいました。
食べるたびに、おいしいと言うと
イタリア人ソムリエのおじさんが、嬉しそうにうなづきます。
持ち主は、メイン〜デザートにいたるまで、おいしいおいしいと言い続け
イタリア人のおじさんは、にこにこ大喜びです。
おいしいって、本当に幸せなことです。