その日、ぼくの持ち主は
かぶりで後ろにチャックのある
シャツを着ていました。
着替える時、ちょっと焦っていて
服を着ながら歯を磨くような
忙しさだったんです。
でも
まったく気づかなかったんです。
シャツのチャックが
全開だったことには。
電車に乗って、髪の毛を前方に持ってこようとしたとき、全開に気づいたのです。
持ち主は、あわあわしてしまいました。
下にキャミソールを着ていたので、もしかしてそういう服に見えたかな?
とも、思いましたが、たぶんダメです。
チャックのしめ忘れにしか見えなかったと思います。
月別アーカイブ: 2013年7月
ゼノさまの眼帯
見間違えられる
世界一おいしいコーラ
厄を抱えて
その日、ぼくの持ち主は
こんな夢を見たのです。
バスに乗って坂道を上がり
途中で降りた持ち主。
すると、道の向い側を
持ち主のお友達のお姉さんが
走っているのが見えました。
彼女は、平然とした顔で
胸に大きな消しゴムを抱えて
坂道を走っています。
白いブラウスに紺のフレアスカート。
そしてベージュのパンプスで、お姉さんは身軽そうに走っているのです。
ただ、その胸に抱えた消しゴムには
厄という漢字が太く黒い字で、大きく書いてあったのでした。
その日、会社へ向かった持ち主は、お姉さんに夢の話をしてみました。
すると、お姉さんは、あらまあという顔をしながら言いました。
今日、すごく運が悪いのよ。まさに厄だらけって感じ。それ、正夢ね。
持ち主の夢、正夢だったようです。
人気者の証
現代美術について考える
きょう、ぼくの持ち主は
知り合いの方の
インスタレーションを見に
行って参りました。
ギャラリーには
ふたつの空間があり
一方では持ち主の知り合いの方が
シュールな展示をしており
もう一方では、風景画のような
展示がされていました。
インスタレーションは、家電がテーマとなっており
リモコンを動かすと、ヒュンヒュン音がしたり
冷蔵庫を開けると扇風機が踊りだしたりして、とても楽しい感じです。
そんな楽しい場所を、子供が見過ごすはずがありません。
いつしか、隣の展示に訪れていたはずの子供らが
インスタレーションで遊び始め、会場はキッズルームと化していました。
真面目な大人達からは、なんだか敬遠されがちな現代美術。
よくわからないとか、難しいとか言われたりしますが
実は楽しいものだということを、キッズルームと化した会場は
示してくれたのかもしれません。
がんばれ私
遺伝
ビグ・ザムとうふ
その日、外回りから帰って来た
営業のお兄さんが
うれしそうに
このビグ・ザムとうふを
見せてくれました。
ぼくの持ち主は
ガンダムに詳しくありませんが
ビグ・ザムは、兵器らしいです。
お兄さんは、この豆腐を夜食として
今そのまま食べるというのですが
このフォルム、どう見たって、お鍋に入れたほうが楽しそうです。
豆乳鍋やキムチ鍋にこれが浮いていたら、もう想像するだけで大興奮です。
まったくガンダム好きではない持ち主ですが、ちょと欲しいです。
鍋に浮かせてみたいです。