癒し


ぼくの持ち主の個展が始まって、そろそろ10日が過ぎます。

疲れがたまってぼんやりしていた持ち主は、その日電車で座っていました。
すると持ち主の隣に、赤ちゃんを抱いたお母さんが座ってきたのです。

持ち主は子供が嫌いではありませんが、隣の席にやってきた子供にちょっかいを出すほど好きでもありません。
しかし次の瞬間、隣の赤子が持ち主の腕をそーっと触ってきたのです。
持ち主は赤子を見ます。お母さんは慌てます。
すると赤子は、持ち主を見て微笑み、持ち主の人差指を握ってきたのではありませんか!

ああ!これはもう癒し以外のなにものでもありません。
その後、赤子は数度持ち主の指を握りしめ、その度微笑むという行為を繰り返し、持ち主を癒したのでした。

猫も辛い時は寄ってきてくれますが、赤子も持ち主の辛さをわかってくれたのかもしれません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA