ぼくの持ち主は、実家に到着すると、すぐに
ぼろちゃんのところに駆け寄りました。
目をケガした猫のぼろちゃんの首には
エリサベスカラーがまかれており
痛々しいです。
けれど、失明の恐れもあるというのに
当事猫のぼろちゃんはのんきなもんで
持ち主を見ると
不満そうにニャーと鳴きました。
それから鬱陶しそうに
両手でカラーをつかむと、懸命にはずそうとします。
じたばたするその姿は、まるで踊っているようです。
笑っている場合ではないのですが踊る猫の姿に、なんだか笑いがこみあげてきます。
けれども、ふと目のことを思いだして、持ち主はとても不安になります。
どうかぼろちゃんの目が治りますように。
ぼくと持ち主はお祈りするのでした。