6月に亡くなったぼくの持ち主の
おばあちゃんの家を大掃除したら
おばあちゃんの紫色のコートが
でてきました。
小柄で紫好きのおばあちゃんの洋服は
どれもしっかり仕立てられていて
とてもすてきな紫の服です。
身長は違うのですが
持ち主とおばあちゃんは
肩幅が同じだっため
持ち主は、おばあちゃんの洋服をたくさんもらってきました。
クラシカルなデザインがたまらないコートも欲しがると、おばあちゃんはいいました。
まだ着るわよ。でも、あたしが死んだらあげるわよ。
おばあちゃんが亡くなって、持ち主の手元にやってきたコートは
人の住まない部屋に置いてあったせいか、湿気を含んでいて、ほこりっぽいです。
持ち主は、なんだか悲しくなりました。
そして、コートにブラシをかけ、風をあてながら、大切に着ようと思いました。
おばあちゃまからの服を着れるなんて
持ち主さんのおばあちゃまとってもおしゃれだったんだねえ。
そして持ち主さんと同じように
物を大事にする人だったんだね。
私も見習いたい。
へへへ。
でも、ちょっとおしっこっぽいにおいがします・・・
そして、ところどころ糸が朽ちていて・・・虫も喰ってるぅ。