大分2日目は
ラムネ温泉という温泉を目指します。
ぼくの持ち主姉が
ラムネ温泉は、かわいいよ〜
と、言うのですが、温泉のなにがかわいいのか
まったく検討がつきません。
ニラハウスとかタンポポハウスとかを
作った人が作ったんだよ〜。
にら?たんぽぽ?
持ち主姉は、なにを言っているのでしょうか?
到着してみて、なるほどと、思いました。
黒と白のストライプみたいな、かわいい建物がたっています。
屋根のてっぺんからは、小さな松の木が生えています。
庭には、すてきな犬紳士が立っています。
持ち主は、なんだかワクワクしてきました。
温泉も、入口からしてすてきです。茶室くらいの小さな入口をくぐると
洞窟の中のような空間が広がります。
温泉は、少しぬるめですが快適です。
お湯につかってしばらくのんびりしていると、向こう側から
おばさまが2人、寒い寒いと叫びながら小走りでやってきました。
どこから来たのでしょう?
すると、持ち主姉がいいました。
寒そうだね、ラムネ温泉。
え?ここがラムネ温泉じゃないんですか?
持ち主は、てっきり、今入ってるお湯だと思ってました。
ラムネ温泉は外にあります。おばさまたちの叫び声からすると、相当な寒さではないでしょうか?
しかし、せっかく来たのですから、体験しないわけにはいきません。
持ち主と持ち主姉は、意を決して立ち上がりました。
ラムネ温泉に続く道は、たいそう寒いです。でも、温泉に入りさえすれば、温かいでしょう。
持ち主は、温泉までがんばり、そして、足を温泉に入れたのでした。
ぎゃ〜
それは、持ち主の叫び声でした。温かいと思っていた温泉が、たいそう冷たかったのです。
ラムネ温泉は、32度という低温の温泉なのだそうですが、32度とは、冬では水です。
冷たい温泉に入った持ち主と持ち主姉は、ひ〜ひ〜言っています。そして、太陽の光を求めます。
そのうち、腕や足に、小さなつぶつぶがたまってきました。これです。これがラムネの由来です。
でも、身体はなかなか温まりません。
いえ、温泉に浸かっていれば、そんなに寒くないのですが
身体の部分が温泉から出ると、相当寒いのです。
おばさまたちが、なぜあんなに叫んでいたのか、いまなら、よくわかります。
出たくても、出られない。そんな状態が続いていましたが
そんな状態から脱するべく、持ち主姉と持ち主は、立ち上がりました。
風も冷たく、身体もひんやり。
持ち主姉と持ち主は、さっきのおばさまみたいに、ひ〜ひ〜いいながら、
お湯にたどり着きました。
ラムネ温泉に出かけるならば、絶対夏をオススメします。
温泉から出たぼくらは、お庭を楽しみました。
ところどころに、
ぼくが居住できそうな、小さな東屋などがあります。
そこで、写真をとろうとしたときのことです。
少年が走ってやってきました。
そして、ぼくに気がついたのです。
あ!くまさんがいる。くまさんだよ。
すると、彼の妹らしき少女もやってきました。
くまさんどこ?
少女も、ぼくに釘付けです。
すると、持ち主はいきなりぼくをすくいあげ、叫びました。
これは、わたしのくまです!
子供たちは、ちょっと危ない持ち主の発言に、さほど驚くこともなくぼくを見つめています。
ぼくが、さよなら、と、手をふると、子供たちはぼくに、バイバイと、いいました。
子供とは、すばらしい柔軟性の持ち主だと思います。
ところで、お昼に訪れたその名も「だんごじりあん」というすてきなだごじるやで
「やせうま」と、いうメニューを見つけました。
「やせうま」ってなんですか〜??
☆TJメモ☆
ラムネ温泉・・・ただしくは、42度のお湯と32度のラムネ温泉を交互に入るんだそうです。あたたかい温泉も、ラムネ温泉だったんですね。
藤森照信先生・・・すてきな建築家。
タンポポハウス・・・たんぽぽの生えた家。
ニラハウス・・・ニラが生えた家。
すてきな犬紳士・・・オンリーワン氏。
だご汁・・・大分県を中心に食される九州の郷土料理。小麦粉で作った平たい麺(だんご=だご)を味噌(または醤油)仕立ての汁に入れたものである。汁にはごぼう、にんじん、しめじ、豚肉などが入り豚汁に似ている。ウィキペディアより引用
やせうま・・・大分県の郷土料理、銘菓。小麦粉で作った平たい麺をゆでたものに黄粉と砂糖をまぶした食べ物。
平安時代、都から藤原鶴清麿という幼い貴族が豊後の国に下向し、黒野に隠れ住んだ。鶴清麿の身の回りの世話をする女は、京都の八瀬出身だったらしく「八瀬(やせ)」と呼ばれた。八瀬は、ときおり小麦粉をこね、長く伸ばして麺状にして茹で、これに黄粉をまぶしたものを作って、鶴清麿に食べさせた。鶴清麿はこの食べ物が欲しい時、「八瀬、うま」(「うま」は食べ物の幼児語)といい、これが「やせうま」の語源となったという。ウィキペディアより引用。