きょう、電車に乗っていると

前に座っている人に

目が行きました。

どこかで

会ったことがある気がします。

髪型を見て気が付きました。

モヒカン頭がすてきな店員さん

です。

おじさんは

パンクな服装をしています。

そして、伸びてきたモヒカン部分をしばって、後ろで小さなおだんごにしています。

でも、おじさん。どうしてですか？

どうして、靴だけがサラリーマンが履くような普通の靴なんですか？

ぼくは不満です。

ぼくの持ち主のお友達が

産休が明けて

会社に復帰してきました。

でも

なんだか毎日憂鬱そうなのです。

そんなある日、熱いまなざしで

ぼくを見つめながら

彼女は持ち主にいいました。

癒されたいから、ＴＪ借りていい？

しばらくして、彼女のもとから戻ってきたぼくを見て、持ち主はおどろきました。

なんと、貸し出しから戻ったぼくは

水色のこぐま（♂）を背負わされていたからです。

あの、子育てつらいんですか？

ぼくの持ち主は、お菓子売場で

すてきなお菓子を見つけました。

その名も

たべっ子水族館。しみチョコビス。

ネーミングだけで、味の期待をせずに

このお菓子を購入した持ち主は

口に入れた瞬間、驚きました。

しみチョコビスとは言ったものです。

ビスケットに

チョコが浸透しているのですが、これが本当においしいのです。

冷やすとおいしいよ！と、書いてありますが、その通りです。

だまされたと思って、ぜひ試していただきたいものです。

ネックはといえば、このお菓子が子供用であるため、大量にカゴに入れていると

レジのお姉さんにいぶかしげな表情で見られてしまうことだけでしょうか。

ぼくの爪がはがれました。

と、いってもぬいぐるみですから

ただ

爪の刺繍の糸がぬけただけです。

ぼくの持ち主が

やっと直してくれました。

7年間も人間と生活していれば

爪の糸もとれます。

でも、ぼくが一番恐れているのは

手がもげることです。

と、いうのも、持ち主はぼくのことを大切にしているというわりには

ぼくの入ったかばんのチャックを閉めなかったり

歩きながらぼくをいじくったりしているからです。

道ばたに落としたらどうするのですか。

車にひかれたら、ぼくはもう終わりです。

ぼくももう若くないので、もう少し大切に扱ってもらいたいものです。

台風の朝

テレビに、見たことのある風景が

うつされていました。

川が決壊している町の映像です。

見たことのある町。

見たことのある川。

なんと、中継場所は

ぼくの持ち主の

実家付近ではないですか。

いつも穏やかな川が、激流になって流れていて

川幅は倍くらいになっています。

持ち主の実家は山の上にあるので、川の影響はないでしょうが

なだれが心配です。

そういえば、ついこないだは、持ち主の実家がある町内の山で

スーツケースに入った死体が発見されました。

負のエネルギーが集まっているな。

持ち主は、真剣な表情でつぶやいたのでした。

今朝、ぼくの持ち主の目は

前を歩く女性の足元に

くぎづけになりました。

なんと

ベージュのおばさんストッキングが

スカートのすそから

見えていたからです。

あぁ。

ストッキングが見えてるよ

おばさん。

と、思った瞬間、持ち主は驚愕しました。

おばさんだと思っていた、おばさんストッキングの女性が

20代前半のお嬢様風な女子だったからです。

もしかして、最近の若い女子の間では

おばさんストッキングを見せてはくのが流行っているのですか？

きょう、

スーパーでお買い物をしていると

衝撃的な貼紙が目に入りました。

小物アイス　全品８８円

小物アイスというからには

大物アイスもあるのでしょうか？

ケースをのぞきこむと

「モナ王」「雪見だいふく」「爽」

といった、優秀なアイス達が

並んでいます。

どうやら、小物アイスとは、100円くらいのアイスを指しているようです。

でも、アイスを値段で小物と大物に分けているなんて

なんだか失礼な話ではないでしょうか。

ぱりぱりのチョコモナカジャンボは、かなりの大物だとぼくは思います。

ぼくの横顔をカメラにおさめた後

持ち主は、じっくりと

その画像を眺めていました。

そして、ぽつりと言いました。

爬虫類みたい。

なんということでしょう。

以前、獣っぽいと

思ったことはありましたが

爬虫類とは・・・

ぼくは、かわいさが売りなのに。

ぼくは、その写真を確認しました。

イグアナっぽい・・・

まずいです。こんな写真、恥ずかしくて載せられません。

ピンキーをもらいました。

北海道限定夕張メロンミント味です。

くれたのは、ぼくの持ち主のお友達。

の、彼氏さんでした。

ちょっと遠い関係ですが、きっと彼も

ぼくのファンにちがいありません。

でも、ごめんなさい。

持ち主友彼さん。

いくらあなたが

ぼくにおやつをくれようとも

全部、持ち主が食べてしまうのです。

ああ。ファンからのせっかく贈り物を、持ち主に奪われるなんて。

ぼくはダメなアイドルです。