月別アーカイブ: 2010年4月

眠気去る

sbca0059

お昼が終わると

眠たくて

仕方のない時間の到来です。

ぼくの持ち主は

眠けを覚ますため

歯をみがこうと思いました。

引き出しから

歯みがき粉と歯ブラシを取り出し

持ち主はトイレに向かいます。

歩きながら持ち主は

なんの気なしに

歯ブラシに目をやりました。

次の瞬間、持ち主はびっくりしました。

なぜなら

歯ブラシだと思って持っていたのが

スプーンだったからです。

おかげで、すっかり眠気が覚めました。

しろくまシンガポールからバルセロナへ行く〜119〜

imgp0225

☆その後の持ち主☆

その後

無事に家に着いた持ち主は

2日間に渡る

腹痛、下痢、嘔吐に

見舞われました。

それだけでなく

体調不良のせいか

いつもは、ならない時差ボケに

1週間近く苦しみました。

弱ってしまったのか

その後にひいた風邪も

なかなか治りません。

それでも持ち主の心が元気なのは

シンガポールからバルセロナへの

エリーとの旅がとても楽しかったからだと思います。

しろくまシンガポールからバルセロナへ行く〜118〜

imgp0208

☆帰国☆

帰り便では寝てばかりの

持ち主は、感覚的にはかなり早く

日本に到着してしまいました。

エリーとの楽しかった旅も

これでおしまいです。

なんとも寂しいです。

空港からは

持ち主は成田エクスプレス

エリーはバスに乗るため

ここでお別れです。

ふたりは、さようならをしました。

持ち主は、少し感傷的になっていましが

やって来た成田エクスプレスが新型だったので

テンションが、少しだけ上がりました。

成田エクスプレスの中で

持ち主は写真を見て、しみじみ旅を思い出していました。

その瞬間です。なんと成田エクスプレスが止まったのです。

それから、動き出すまでに1時間。

結局、トラブル女子の持ち主は、行きだけでなく帰りにも電車が止まり

最後までトラブルに見舞われたのでした。

しろくまシンガポールからバルセロナへ行く〜117〜

imgp0128

☆ブランドもの☆

日本行きの便に乗ると

それだけでなんだか

ほっとします。

飛行機の中で

持ち主は寝てばかりでしたが

エリーおすすめの映画

トワイライトもちゃんと見ました。

エリーは、あいかわらず

エドワードかっこいい

を、連発していましたが

どうしても持ち主には、エドワードが会社の同僚に見えてしまうのでした。

映画を見ながら、毛布にくるまってぬくぬくしていた持ち主は

すごいことに気づきました。

なんと、飛行機の毛布がGIVANCYだったのです。

さすが、シンガポール航空です。

しろくまシンガポールからバルセロナへ行く〜116〜

imgp0207

☆足もみ☆

14時間後、2人は

懐かしのシンガポールに

到着しました。

次の便が出発するまでの時間

なにをしようかと考えていた2人は

いいものを見つけました。

無料の足もみマシーンです。

2人は、並んで足もみをしました。

疲れた足にかなり効きます。

けれども、足もみマシーンは通路にあるため

持ち主たちの前をたくさんの人々が通ります。

そして人々はみな、不思議そうに2人を見ます。

でも、そんなことは気になりません。

それくらい、足もみは気持ちのよいものなのでした。

しろくまシンガポールからバルセロナへ行く〜115〜

imgp0206

☆戦い☆

持ち主の隣のおじさんは

大きめなので

持ち主側の肘掛けを使うことは

仕方ないかもしれません。

でも、おじさんの肘は

だんだんと持ち主の陣地内を

浸食するようになったのです。

持ち主は、自分の座席なのに

なんだかとっても窮屈です。

ちょっとイラッとしたので

おじさんの肘を持ち主の肘で、追い返してやりました。

しかしおじさんはめげず、何回も何回も

持ち主の方に肘を大きく張り出そうとするのです。

その度に持ち主は、おじさんを追い返します。

おじさん、いいかげんにあきらめてください。

持ち主は思っていました。

前の席は、スキンヘッドにガタイのよい2人組のおじさんでした。

どうやらこの2人、カップルのようです。

話すときもごはんを食べるときもとっても仲良しで

いつもいちゃいちゃしているのです。

そんな2人の隣に座ったのは

同じくスキンヘッドで、ガタイのよいお兄さんでした。

端から見ると、仲良し3人組のように見えますが

実情は、カップル+1です。

あちらもきっと、とってもやりにくかったと思います。

しろくまシンガポールからバルセロナへ行く〜114〜

imgp0205

☆隣の人☆

飛行機に乗り込むと

まだまだ席は空いています。

持ち主とエリーは

窓際3人席の通路側でした。

この窓際に座る人が

巨大な人でないことを祈ります。

前の席は、がたいのよい

スキンヘッドの男性2人組で

後ろもおじさん3人組です。

みんな、大きくてハムのようです。

お隣には、ぜひハムじゃない人を希望します。

ミラノに着くと、ぞくぞくと乗客が乗り込んできます。

バルセロナでは空席だった持ち主の隣の席も埋まるでしょう。

持ち主たちは、どうか小柄な人が来るようにと、願っていました。

でも、なかなか隣の人はこないのです。

もう、そろそろ乗り込む人も終わるかと思われてきました。

もしかして、隣は空席かもしれません。そうすると、とてもありがたいです。

そんな期待をしていたら、太ったおじさんが

持ち主たちの横に立ち止まったのです。

ハムおじさんです。

おじさんは、持ち主の隣の人でした。

一番望んでいなかった大きめタイプです。

そしてこの後、持ち主とおじさんの14時間に渡る陣地取り合戦が続くのでした。

しろくまシンガポールからバルセロナへ行く〜113〜

imgp0203

☆セグウェイ☆

空港には、あっという間に

着いてしまいました。

もう、バルセロナとはお別れです。

けれども2人には

過酷な22時間飛行機の旅が

待っています。

その時、持ち主が叫びました。

セグウェイだ!

なんと、バルセロナの空港の職員のおじさんが、セグウェイに乗っていたのです。

テレビで見たことはありましたが、実物を見たのは初めてだったので興奮します。

セグウェイ。動いているところも、初めて見ました。

しろくまシンガポールからバルセロナへ行く〜112〜

imgp0204

☆チェックアウト☆

帰国の日の朝が来ました。

いよいよ、旅も終わりです。

昨晩

受付にいたバンコじいさんに

朝7時に

チェックアウトすることを伝えると

笑顔で了解してくれました。

そして、朝ロビーにいてくれたのは

ホテルに連れて来てくれた

おばさんでした。

バンコじいさんにも、おばさんにも、たくさんお世話になったので

その気持ちを伝えたいのですが、なかなか難しいです。

グラシアスとしか言えないことが、情けないです。

そしてホテルを出た2人は、昨晩の地下鉄での失敗を考慮して

バルセロナの朝もやの中、がらがらスーツケースをひいて

歩いてバス停まで行ったのでした。

しろくまシンガポールからバルセロナへ行く〜111〜

imgp0200

☆凱旋門の呪い3☆

夕飯の店をでて

歩きながら持ち主は言いました。

地下鉄、乗っちゃう?

そうなんです。

あんなに悩んで回数券を買ったのに

バルセロナは

ほとんどが歩いて行けるところ

ばかりだったので

回数券がまだ残っているのです。

乗っちゃうか?

いつもなら、歩いて帰る道のり、2人は贅沢をすることに決めました。

この選択が、最後の呪いの序章となることも知らずに。

2人のホテルは、地下鉄の駅テティアンから数分のところにありますが

でも、これまでテティアンの駅を利用したことは、ありませんでした。

地下鉄テティアンの駅に着き、地上に出た瞬間、

2人は地下鉄に乗ったことを後悔しました。

なぜなら、自分たちのホテルがある方向が、まったくわからなかったからです。

そうなんです。この付近は、碁盤の目状に道が広がっているため

道の太さは同じで、地図を見ても、どこにいるかがわからないのです。

2人は焦りました。周りはまっくらなのです。

しかし、思い出しました。この付近には、あの呪いの凱旋門があるはずです。

凱旋門を背にした左手側に、ホテルがあるはずです。

持ち主たちは、道が交差した場所にある広場まで行きました。

時刻は19時すぎ、真っ暗な広場の中は、なんだか危険な香りです。

持ち主が、周りを警戒し、エリーが凱旋門を探します。

あったよ!

エリーの声に導かれて振り向くと

真っ暗の闇の中に、ぼんやりと凱旋門が浮かんでいました。

凱旋門の呪いで迷ったのか、凱旋門のおかげで道がわかるのか

どちらなのかは謎なのですが、2人はホテルへとたどり着くことができたのです。