月別アーカイブ: 2010年8月

イケメン送信

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ぼくの持ち主に

総務のお兄さんが言いました。

弁当屋が来たからちょっと行ってくるよ。

ふんふん。うなづきながら

メールを書き終えた持ち主は

次の瞬間、うっかりメールの送信ボタンを

押してしまいました。

いつもは、メールを書き終えてから

問題がないかチェックをするのです。

でも、それをせずに

持ち主はメールを送信してしまったのです。

なぜそんなことをしてしまったのかというと

総務のお兄さんが言ったからです。

弁当屋、イケメンらしいよ。

見に行く!と、答えた持ち主は、イケメンという言葉に興奮して

メール保存のボタンと送信のボタンを、間違えて押してしまったのです。

持ち主、本当にうっかり者です

お弁当出張

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ぼくの持ち主がお勤めする職場には

お弁当屋さんが

注文をとりにやってきます。

そのお弁当屋さんの

メニューを見ると、値段の割には

なかなか充実しています。

ある日

出張でやってきたおじさまが

そのメニューを熟読していました。

その表情は、かなり真剣です。

そして、まっすぐな瞳で

おじさまは言いました。

よし。次は木曜日に来よう。

なぜ木曜なのでしょうか?

おじさまのメニュー解析によると

木曜、及び金曜日に充実メニューが頻出しているんだそうです。

お弁当を食べたい日に出張を調整。

この出張方法を、持ち主はお弁当出張と名付けてみました。

大物の忘れ物

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ぼくの持ち主のボスは

素晴らしい仕事力を

持っていますが

いろいろな意味で大物なため

さまざまな事件を引き起こします。

つい最近も、ボスは

こんな素敵な事件を

引き起こしてくれました。

外出にするのに

PCは必要ないから。

と言ったボスは

PCを置いて、カバンだけをさげて出かけて行きました。

しばらくして、持ち主は驚きました。

なぜなら、給茶機の横に見覚えのあるカバンが放置されていたからです。

失礼して中を拝見させてもらうと、間違いなくボスのカバンです。

もう、外出してから1時間以上経つのに

どうしてここにボスのカバンがあるのでしょう?

とりあえず持ち主はカバンを回収し、ボスの席に置いておきました。

数時間後、ボスから電話がありました。

わたしのカバン知りません?ないんですけど。

ああ、ボスよ。あなたは大物です。本当に大物です。

太れない

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最近、ちょっとだけ

太ってしまったぼくの持ち主。

いかんなぁと、思いつつ

おやつの止められない日々を

送っておりました。

そんなとき

持ち主姉がやってきて

高級服を数枚くれたのです。

太っちゃって、着れなくなったから

持ち主姉は言いました。

そのとき持ち主は思いました。

まずい。このままおやつを食べ続けると

せっかくもらった高級服が入らなくなる。

それどころか、これからもらえるかもしれない服が減るかもしれん!

持ち主は決心しました。

体重を戻すぞ。

それから、持ち主はおやつに昆布をかじりながら、ダイエットに励んでいます。

蒸し風呂

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みなさん、お元気ですか?

暑いですね。

しろくまのぼくには

本当につらい日々です。

こんな暑さのピークのような本日

ぼくの持ち主は

ぼくをサウナのような部屋に

おいてけぼりにしました。

ああ。熱中症になって

死ぬかと思いました。

え?もともと生きていないって?

そんな些末なことはどうでもいいんです。

ぼくは思いやりについて言いたいんです。

持ち主よ、この暑い中、ぼくを置いていくとはどういうことですか?

ぼくはひとりでは動けないんですよ。

かわいいぼくが、暑さで死んでしまってもよいのですか?

ああ。ぼく、暑さでおかしくなったようです。

便座

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トイレに入ったぼくの持ち主は

ある違和感を感じていました。

なんででしょう?

個室に入って目的を遂行し

個室から出た瞬間

持ち主はわかりました。

持ち主の目の前には鏡があり

そこには

隣の個室が写っていました。

なんと、その隣の個室の便座が

上がっていたのです。女子トイレなのに。

違和感はこれです。

掃除の人が、下げ忘れたのでしょうか?

はたまた、男子が入ってきて使用したのでしょうか?

まさか、女子の姿をした男子の犯行なのでしょうか?

便座よ、キミを上げたのは誰なんだ?

気になって仕方がありません。

猫なで声

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ぼくの持ち主の実家に住む

猫のまりあちゃんの鳴き声は

とてもかわいいです。

まりあちゃんは、それほど美猫とは

言えない顔だちですが

鳴き声だけは大変かわいいのです。

でも、まりあちゃんは

あまり鳴かないのです。

そんなまりあちゃんが鳴くときは

たいていなにかを要求しているときです。

その日も、まりあちゃんは

とろけるような甘え声を出して鳴いていました。

まさに猫なで声です。

そんな彼女に持ち主は言いました。

まりあ。なにがそんなに欲しいの?こっちにおいで。こっちに来たら愛をあげるよ。

すると、まりあちゃんは、無表情に持ち主をじっと見つめていました。

そんな彼女の気持ちを代弁するように、持ち主姉が答えました。

愛なんかいらないわ。わたしを愛しているならマタタビをちょうだい。

まりあちゃんは、それが本心なのか、ふたたびにゃーと鳴きました。

都会

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ぼくの持ち主は

来年個展をすることになりました。

画廊の場所は

青山外苑前です。

その画廊に行くたびに

洒落た場所を通るので

なかなか楽しいです。

持ち主家から新宿に出るのに

30分くらいしか、かからないのですが

職場が都心とは反対方向だったためか

これまでは、都会に出るのが

ひどく面倒くさかったのです。

都会へのお出かけが増えることは

ここ数年、多摩地区にこもっていた持ち主にとって

よい刺激になっている気がします。

持ち主も、変化の時期なのかもしれません

バチが当たる

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会社のお引っ越し準備に

疲れてきたぼくの持ち主。

隣の部門のお友達と

暑くて疲れたね。アイス食べたいね。

と、話していました。

ふと、そこの部門の

仲の良いお兄さんが

目に入った持ち主は

軽い感じで言いました。

お兄さんのお金でアイスが食べたいなぁ。

すると、意外なことに、はい。

と、小銭が出てきたのです。

持ち主とお友達は

お兄さんにもらった120円をそれぞれ握りしめ

踊る足取りで売店へと向かいます。

アイス♪アイス♪と、笑顔でつぶやきながらです。

しかし、売店のアイスコーナーへたどり着くと

そこには悲劇が待ち構えていたのです。

なんと、アイスがひとつもないではないですか。

売店のお姉さんが言うには、暑すぎてアイスが大人気で

とうとう完売してしまったそうです。

ああ。人にたかったりするから、バチがあたったのにちがいありません。

先手必勝

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今月で、これまでの職場を去る

ぼくの持ち主。

そんな持ち主に

同じグループだったお兄さんが

言いました。

今月末までだって?

なんでも、欲しいもの

買ってあげるから言ってよ。

それは、おかし、ジュースレベル

なんだと思いますが

持ち主は言いました。

本当?なんでもいいの?やったー。

遠慮ないねー。

お兄さんは、笑いながら言いました。

しばらくして、お兄さんが、おかしを持ってやってきました。

そして持ち主に言いました。

はい。欲しいもの。

なんと、お兄さんに先手を打たれました。

でもね、お兄さん、その気持ちだけで、持ち主は大変うれしいです。