月別アーカイブ: 2013年11月

14 女同士

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ぼくの持ち主は
日本人らしい顔つきなのですが
一人でいるせいか
日本の方にも英語で
話しかけられます。
持ち主が通路側の席に座っていると
日本人の女性二人が
エクスキューズミー
と、やってきました。
窓際と真ん中の席に座るようです。
持ち主が立ち上がると、サンキューと言いながら、二人は席につきます。
持ち主は、本を読みながら、機内で過ごしていたのですが
ふと、隣の2人組が気になり始めました。
持ち主の隣の女子が大変優しい人で
もう一人の女子にジュースを取ってあげたり
ゴミを捨ててあげたりしているのです。
そして、ふたりで話し込んでいます。
本当に来れてよかったね。とっても幸せ。といった会話です。
楽しそうでうらやましいな。やっぱりひとりはつまらんな。
と思った次の瞬間、持ち主はようやく気づきました。
ふたりは手を握りあい、見つめあっていました。
そう。ふたりは恋人同士だったのです。
ああ。持ち主ったら、さきほどの出会いに続き
またまた見せつけられてしまいました。

13 後悔

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イミグレーションを過ぎ
国内線搭乗口にたどり着けば
あとは
飛行機に乗り込むだけです。
空港アナウンスが
マレー語とわかりにくい英語でも
とりあえず
飛行機の近くにいれば
不安はありません。
そのとき、持ち主は
ふと思い出しました。
乗り継ぎ時になんの
手荷物チェックもなかったことに。
こんなことならば
成田で買い物三昧すればよかったと、持ち主は後悔したのでした。

12 大成功

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人の波に流されながら
機内から出て
お店をぬって歩くと
エアロトレインが
見えてきました。
ドキドキしながら
乗り込み、一駅目に到着し
ここはどこかと
キョロキョロしていると
同様に不安だったのか
ヨーロピアンのお姉さんに
ここは、イミグレーションかと尋ねられました。
持ち主が、わからない。
と、答えると、側にいた親切な地元の人が、そうですよ。と、答えてくれました。
エアロトレインを降り、人の波に飲まれそうになりながら看板を探します。
人の波は、イミグレーションへ続きますが
持ち主は、国内線乗り換えに行かねばならないのです。
ドキドキキョロキョロしていると、看板がありました。
でも、そっちの方には人っ子一人見当たりません。
不安になりながらも、看板に従って進むと
小さなイミグレーションがみえてきたのです。

11 乗り継ぎ

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ぼくの持ち主が
今回旅をする上で
一番の難所といえば
乗り継ぎです。
クアラルンプールに
到着したら
国内線の
ランカウイ行きに
乗り継がねばならないのです。
到着したビルから
エアロトレインという
乗り物に乗って、メインターミナルビルに行くのです。
イメージトレーニングはしていましたが
やはり一人ですし、ドキドキします。

10 出会い

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旅に出る前
ぼくの持ち主は
目をキラキラさせて
お友達と話したものです。
ステキな出会いがあるかも。
隣にすごいイケメンが座るかも。
しかし現実は
おならを連発する
おじさんが隣です。
ところが、通路を挟んだ隣側には
なんと若い日本人の男子と
マレーシア人らしき女子が並んで座っていました。
はじめはモジモジしていた二人ですが、徐々に会話が弾んで行きます。
楽しそうです。うらやましいです。
これです。これこそが、出会いなのです。
旅での出会いが隣では始まっているというのに。
持ち主の隣はおならおじさんなのです。

9 機内

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マレーシアエアラインは
それほど
高級な
飛行機ではありません。
だから
イヤフォンジャックが
断線していても
毛布が薄くても
隣のおじさんが
おならを連発しても
イライラしてはいけません。
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食事がイマイチでも
機内が極寒でも
イライラしてはいけないのです。
マレーシア。
そこは緩くて適当な国。
いちいちイライラしていたら
身がもたないのです。
心を大きく。
期待せず。
それが大切なのです。

8 お買い物王

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いつもならば
イミグレーションを抜け
お買い物王と化す
ぼくの持ち主。
しかし、今回は
乗り換えがあるので
お買い物は我慢しました。
荷物になるし
液体だと面倒くさいことに
なるかもしれないと思ったのです。
買い物のかわりにコーヒーを飲んで時間をつぶし
咳が出るので、水だけ買い、そのまま搭乗したのです。

7 大量の荷物

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成田エクスプレスの中では
なんだかちょっと
トイレの匂いが漂ったり
子供が泣き叫んだりと
あまり落ち着きませんでしたが
寝不足のため
持ち主はぐっすり眠っていました。
成田空港に到着したのは
出発の2時間半前だったので
これは余裕で
チェックインができるぞ
と、持ち主は思っていました。
ところが、そんな都合のよいことはなく
チェックインカウンター前には長蛇の列ができていたのです。
どうやら彼らは、マレーシアからの団体ツアー客のようで
大量の荷物をひとり、三箱くらいの段ボールを所持しています。
添乗員と思われる人がかけずり回りますが
なにせ、大量の荷物、手続きがなかなか進みません。
そしてその荷物を見て、持ち主はその中身が気になって仕方がありませんでした。
一体、なにをそんなに買ったんだろう?
しかし、残念ながらこの謎は、その後解けることはなかったのです。

6 眉毛なし

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なんとか電車に間に合った
ぼくの持ち主は
息があがって
異常にはぁはぁしていました。
しばらく座っていたら
落ち着いてはきましたが
ふと思いました。
この旅は
相当予想外な事が起こりそう。
国分寺から
成田エクスプレスに乗り込んだ持ち主は、そして、驚愕しました。
立川発だというのに、人が多いのです。
そして、持ち主の席の横にも、すでに高校生が座っていました。
隣に人がいたり、周りに人がいるということは、化粧ができません。
眉毛なしです。それは相当ヤバイです。

5 走る持ち主

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4時半に起きたぼくの持ち主は
寝ぼけていました。
準備はまだ完璧でなく
必要なものをスーツケースに
たらたらつめています。
電車は5時58分で
家を出るのは
午前5時50分の予定です
いつもの持ち主ならば
大抵、何時までにこれをやれば
間に合うとか、そんな計算をするんですが
たぶんぼけていたんです。
着替えて、トイレから出た持ち主は、時計を見て驚愕しました。
なんと、時刻は5時44分。出発まで6分しかありません。
化粧は愚か、荷物もすべてを確認していません。
持ち主は、大急ぎでスーツケースを閉め、お金とパスポートだけを確認し
顔には下地だけ塗った状態で
スーツケースをかついで飛び出しました。
家を出た時刻は5時56分。電車が出る2分前です。
持ち主は、10キロ近いスーツケースをかついで、猛ダッシュします。
引っ張ってる余裕なんて、ないんです。