○ドリアン○
ブギス・ストリート
(Bugis Street)と交差する
クイーン・ストーリート
(Queen Street)に行けば
ドリアンが売っているはず
と、言う持ち主母の言葉を頼りに
ふたりはクイーン・ストリートに
向かいました。
クイーン・ストーリートに
たどり着くと、一軒だけドリアンが売っている店がありました。
持ち主の好きなマンゴスチンも売っています。
ドリアンは、もうすでに皮を剥いてあって
ラップされた状態のものしかありませんが、この際気にしません。
ドリアンにはブランドがあり、それで値段が決まります。
店主のオススメは、猫山皇というブランドですが、30ドルと高くて量も多いです。
持ち主は、10ドルのブランドではないドリアンを指しました。
すると店主は、猫山皇が絶対おいしいからと、猛プッシュを始めます。
でも、量も多いから、10ドルのドリアンでいいと言っても店主は引きません。
絶対、絶対、猫山皇を食べてくれと言います。
しまいには、20ドルにしてやると言いました。
そこで、店主の熱意に負けた持ち主たちは、猫山皇を購入しました。
普通、ドリアンを売っている屋台には
食べられるようにテーブルと椅子が置いてあるのですが
ここは、果物屋さんのためなのか、食べる場所がありません。
近くのホーカー(屋台)に入ると
ドリアンはダメと言われ、追い出されました。
仕方なくふたりは、道ばたでドリアンを広げます。
通る人々は、いぶかしげにふたりを見ますが、もう気にしません。
猫山皇を口にすると、とても甘くとろりとしていておいしいです。
さすがは、店主イチオシブランドです。
でも持ち主は、だんだんおなかが苦しくなってきました。
エリーはというと、おいしいおいしいと言いながら、ドリアンを食べ続けています。
ライチに似た食感で、もう少し甘酸っぱいマンゴスチンは
果物の女王と呼ばれていて、日本人にも人気です。
でもマンゴスチンを食べても、やっぱりエリーはドリアンの方が好きと言います。
エリーのドリアン好きは、相当なものです。