○夕飯○
疲れていたふたりは
ホテルに戻ると
ばたりとベッドに倒れ込みました。
しばらくして目覚めると
時刻は19時を過ぎていました。
窓から外を見ると
道が濡れています。
眠っていて
気づきませんでしたが
どうやら、スコールが降っていたようです。
そろそろおなかが空いてきた持ち主たちは
夕飯を食べに出かけることにしました。
いつも行くテッカセンターの前には
ヴァージ(The Verge)というビルがあります。
全館冷房で、おしゃれな作りですが、中はあまり流行っていないようで
空き店舗ばかりが目立つビルです。
けれども4Fに、きれいめなフードコートがあったので
そこに行ってみることにしたのです。
時刻は20時少し前。
飽食の国シンガポールでは
まだまだこれからという
時間帯です。
ところが、おしゃれビル
ヴァージのフードコートは
なんと店じまいを
しているところばかりなのです。
唯一開いていた
マレー系ご飯屋さんに行くと
おばさんはとてもイライラした感じでした。
持ち主が注文するものを迷っていると
ナシゴレンしかないよ。早くしとくれ。閉めたいんだよ。
と、キツい口調で言います。
怖いので、持ち主はおばさんの言う通りにしました。
おばさんは、八つ当たりのようにイライラしてましたが
ナシゴレンを持ち主に渡すときは、ほんの少しだけですが優しくなっていた気がします。
少し悪かったと思ったのかもしれませんが、気のせいかもしれません。

