その日、ぼくの持ち主は
仲のよいお姉さんたち
4人で飲みに行きました。
飲んで、食べて、しゃべって
楽しい時間を過ごしました。
お会計をして帰るとき
愛想のよいお店のお兄さんが
靴を出しておいてくれました。
でも、靴が五足あるんです。
持ち主たちは、4人です。
靴が五足ある。
持ち主がつぶやくと、お姉さんが言いました。
今、来た人のだよ。もう、びっくりさせないでよ。
すると、そのやりとりを聞いていたお店のお兄さんが言いました。
あれ?お客さんたち、五人でいらっしゃいませんでした?
お兄さん、よいノリですね。
月別アーカイブ: 2013年7月
実験実験2
実験実験1
側転画廊
先週のぼくの持ち主の個展には
久々に会うお友達が
来てくれました。
十年ぶりくらいに会うその友人は
かわいらしい娘さんを
つれていました。
娘さんは、画廊という
非日常的な空間の中で
少し居心地が悪そうでしたが
だんだんと慣れてきたようです。
広い空間を見て、娘さんは
母親であるお友達に
ここ、側転ができそう。
と、ささやきました。
それを聞いた持ち主は
オーナーが良いって言ったら、側転してもいいよ。
と、言うと、オーナーは、即座にいいました。
いいわよ。側転して。
けれども、いきなり出たOKに、娘さんはモジモジしてしまいました。
すると、そこにいた絵描きのお兄さんが、目をキラキラさせて言いました。
じゃぁ、おれが側転する。
そして、お兄さんは大興奮で側転を披露しました。
けれども両足着地になってしまい、美しい側転にはなりませんでした。
これを見た娘さんは、俄然やる気を出したようで
側転する。と、言い、美しい側転を披露してくれたのです。
大人も側転する不思議な空間。
そんな経験をした娘さんは、いったいどんな大人になるのでしょう?
将来が楽しみです。
早く動物になりたい
ぼくの持ち主が一緒に働く
営業のお兄さんたちは
野獣と呼ばれる方々です。
野獣の名前の所以は
見た目はもちろん
そのけんかっ早い性格も
示しています。
そんな野獣たちの仲間に
色白小柄なお兄さんが
加わわりました。
そんな色白なお兄さんに
野獣たちの中でも、だんとつ変わり者のお兄さんが言ったのです。
あれやな、お前は野獣と言うより植物系やな。
う~ん。なんやろ?そうやな。ウドやな。
なんで、ぼくがウドなんですか?
ウドさんは、抵抗していましたが、野獣たちに、色白だしな。クセものだしな。ウドだな。
と、肯定され、ウドとして認定されてしまいました。
その上
早く動物になれるといいな。と、まで言われていました。
野獣珍獣珍味勢揃いのメンバー。
集まると、大変おもしろいです。
熱源
風に乗る
その日
早朝目覚めたぼくの持ち主は
二度寝をしました。
そのとき、こんな夢を見たのです。
山が近い田舎町で、持ち主は
薄暗い道をトコトコ歩いています。
そこに、強風が吹きます。
その時持ち主が
エイヤっとジャンプすると
うまく風に乗りました。
そして、持ち主は山を越え
風に乗ったまま、目的地に着地しました。
うまく風に乗れたな。
持ち主が考えているときに目が覚めました。
夢判断からすると、自由に空を飛ぶのは、吉夢らしいですが
風に乗るというのは、風というものの支配下にいるわけなので
自由に飛んでいるわではなさそうです。
空を飛ぶことは、抑圧からの解放を意味するらしいので
持ち主が、なにかから解放されたくて仕方がないことは、確かなようです。