月別アーカイブ: 2013年7月

五人目の客

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その日、ぼくの持ち主は
仲のよいお姉さんたち
4人で飲みに行きました。
飲んで、食べて、しゃべって
楽しい時間を過ごしました。
お会計をして帰るとき
愛想のよいお店のお兄さんが
靴を出しておいてくれました。
でも、靴が五足あるんです。
持ち主たちは、4人です。
靴が五足ある。
持ち主がつぶやくと、お姉さんが言いました。
今、来た人のだよ。もう、びっくりさせないでよ。
すると、そのやりとりを聞いていたお店のお兄さんが言いました。
あれ?お客さんたち、五人でいらっしゃいませんでした?
お兄さん、よいノリですね。

実験実験2

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ぼくの持ち主が働く食品会社の
取り扱う商品のひとつに
トマトジュースに豆乳が入った
ジュースがあります。
トマトに豆乳と聞くと
あまり美味しくなさそうですが
飲んでみると
それほどクセはありません。
若い営業さんが
この豆乳トマトジュースと
普通のトマトジュースベースの
野菜ジュースを飲み比べていました。
持ち主もそれに付き合いながら
豆乳の味を感じるかどうかをふたりで試してみます。
まず、豆乳ベースを飲み、次に野菜ジュースを飲むと、少し豆乳を感じます。
豆乳、いる?うん。いるいる。
ふたりで交互にジュースを飲みながら、真剣な顔で、いる?いるいる。
と、言っている姿は、かなり怪しかったです。

実験実験1

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ぼくの持ち主や
その会社の仲間たちは
実験が大好きです。
どんな実験かというと
いろんな食べ物を
混ぜてみる実験です。
ヨーグルトに
ジュースを混ぜたり
ゼリーを凍らせて
シャーベットにしたり
コーヒーにチョコレートドリンクを混ぜて
カフェモカを作ったりです。
今回は、先日大成功を納めた
カスピ海ヨーグルトにミルク味のアイスを混ぜるという実験の復習です。
とろっとしていて、のびるアイスみたいで美味しいです。
ぜひとも、みなさまもお試しください。

側転画廊

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先週のぼくの持ち主の個展には
久々に会うお友達が
来てくれました。
十年ぶりくらいに会うその友人は
かわいらしい娘さんを
つれていました。
娘さんは、画廊という
非日常的な空間の中で
少し居心地が悪そうでしたが
だんだんと慣れてきたようです。
広い空間を見て、娘さんは
母親であるお友達に
ここ、側転ができそう。
と、ささやきました。
それを聞いた持ち主は
オーナーが良いって言ったら、側転してもいいよ。
と、言うと、オーナーは、即座にいいました。
いいわよ。側転して。
けれども、いきなり出たOKに、娘さんはモジモジしてしまいました。
すると、そこにいた絵描きのお兄さんが、目をキラキラさせて言いました。
じゃぁ、おれが側転する。
そして、お兄さんは大興奮で側転を披露しました。
けれども両足着地になってしまい、美しい側転にはなりませんでした。
これを見た娘さんは、俄然やる気を出したようで
側転する。と、言い、美しい側転を披露してくれたのです。
大人も側転する不思議な空間。
そんな経験をした娘さんは、いったいどんな大人になるのでしょう?
将来が楽しみです。

早く動物になりたい

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ぼくの持ち主が一緒に働く
営業のお兄さんたちは
野獣と呼ばれる方々です。
野獣の名前の所以は
見た目はもちろん
そのけんかっ早い性格も
示しています。
そんな野獣たちの仲間に
色白小柄なお兄さんが
加わわりました。
そんな色白なお兄さんに
野獣たちの中でも、だんとつ変わり者のお兄さんが言ったのです。
あれやな、お前は野獣と言うより植物系やな。
う~ん。なんやろ?そうやな。ウドやな。
なんで、ぼくがウドなんですか?
ウドさんは、抵抗していましたが、野獣たちに、色白だしな。クセものだしな。ウドだな。
と、肯定され、ウドとして認定されてしまいました。
その上
早く動物になれるといいな。と、まで言われていました。
野獣珍獣珍味勢揃いのメンバー。
集まると、大変おもしろいです。

熱源

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ぼくの持ち主のまわりには
ぽっちゃりとした営業さんが
多いです。
ぽっちゃり営業さんは
みな、暑がりです。
体温が高いのでしょうか?
毎日、口々に
暑い暑いと言っています。
確かに、営業さんが多いと
執務室の温度が上がるのか
暑いような気がします。
そんな営業さんたち、外出時には
熱源、出かけます。
と言って、出かけて行きます。
自分が熱源だと、わかっているのですね。

風に乗る

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その日
早朝目覚めたぼくの持ち主は
二度寝をしました。
そのとき、こんな夢を見たのです。
山が近い田舎町で、持ち主は
薄暗い道をトコトコ歩いています。
そこに、強風が吹きます。
その時持ち主が
エイヤっとジャンプすると
うまく風に乗りました。
そして、持ち主は山を越え
風に乗ったまま、目的地に着地しました。
うまく風に乗れたな。
持ち主が考えているときに目が覚めました。
夢判断からすると、自由に空を飛ぶのは、吉夢らしいですが
風に乗るというのは、風というものの支配下にいるわけなので
自由に飛んでいるわではなさそうです。
空を飛ぶことは、抑圧からの解放を意味するらしいので
持ち主が、なにかから解放されたくて仕方がないことは、確かなようです。

お世辞

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ひょんなことから
ボスのボスのボスと
親しくなったぼくの持ち主。
ある日、あまりに眠くて
カフェテリアスペースに
コーヒーを入れに行くと
そのボスオブボスズも
やってきました。
眠い眠いと言いながら
二人でコーヒーを飲み
軽く雑談します。
コーヒーを飲み終わり
さぁ働くか、と、席を立つと
ボスオブボスズが
お世辞を言いました。
いやぁ、美人と話せて
元気になったなぁ。
そこで、持ち主も言いました。
いやぁ、いい男と話せて、元気になったなぁ。
一瞬ぽかんとしてから、ボスオブボスズは大爆笑しました。
持ち主は、勝ったー!と、ガッツポーズを決めて、その場を後にしたのでした。

ヨーグルト

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食べ物がすぐに手に入る
ぼくの持ち主の職場。
ここ最近は
ヨーグルトが大量です。
そしてこのヨーグルト
持ち主のお腹に効くのです。
なので、ここ数日の持ち主のお腹は
ゴロゴロ、ゴロゴロ言っています。
持ち主が真剣な顔で
早足をしているのを見たら
決して呼び止めないでください。
トイレに行くところなので。