ぼくの持ち主は
携帯電話の目覚ましの音で
さわやかに目覚めました。
目覚めの悪い持ち主にしては
めずらしくぱっちりと
目が開きました。よい日です。
きょうは、晴れなのでしょうか?
あたりが、とても明るいのです。
持ち主のまわりにも、ほかほかとした日差しがあたっています。
明るすぎるくらいです。
その明るさに、持ち主はなんだか急に不安になり、時間を確認してみると
なんと13時15分ではないですか。持ち主はベッドから飛び起きました。
ひさびさの午後越えです。道理で目覚めがいいはずです。
目覚ましだと思っていた音は、お友達からのメールの音でした。
寝ぼけていたとしか思えないくらいの聞き違いです。
午後越えした日はなんとも短く、もったいないと自分を責めつつも
あるいは最高の贅沢をしたのかもしれないと、持ち主は自分をなぐさめたのでした。