その日
電車を降りたぼくの持ち主は
なにげなく
ホームから見える景色を
眺めながら歩いていました。
すると
なにやら不思議なものが
目の中に入ってきたのです。
それは布団です。
布団が捨てられているのは
それほど珍しい風景ではありません。
けれども、その布団が敷いてあったら。それも外に。
それはかなり珍しい光景だと思います。
そうなんです。その布団は、なんと駐車場の車の前に敷いてあったのです。
それも、敷き布団、毛布、掛け布団と重ねて敷いてあったのです。
そのうえ、あたかも、誰かが寝ていて
そこから起き上がったかのような人の形が、できているではないですか。
誰か、寝てたんでしょうか?起きて朝ごはんでも食べに行ったのでしょうか?
謎です。不思議です。
またもや持ち主は、未解決事件に遭遇してしまいました。