それは、夕方の電車の中での
出来事でした。
すわっているぼくの持ち主の
一つ向こうには
茶髪にロン毛、足にはビーサン
焼けて真っ黒のお兄さんが
少し行儀悪く
足を組んで座っていました。
そこに
結構なお年のおじいさまと
60代くらいのご夫婦の
3人組が現れたのです。
お兄さんの両隣は空いており
ご夫婦は、その一方におじいさまを座らせようとしました。
すると、ロン毛のお兄さんは、いきなりピシッと立ち上がり
ご夫婦にどうぞどうぞと、いいました。
いやぁ、我々は、いいんですよ。と、いう夫婦に
恥ずかしげに微笑みながら、お兄さんは行ってしまいました。
人は見かけによりません。
持ち主は、少しだけ幸せな気分になりました。
いい話!
つか、なにこのニンジン。
ソメさん
この人参は、ギャラリーに来た
小学生が、持ち主にくれたものです。
捨てられなくて。