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自動ドア

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それは、おいしいお昼を食べて、会社に戻ろうとした時のことです。

ぼくの持ち主は腕を組んで自動ドアの前に立ちました。
しかし、自動ドアが開かないのです。
すると、一緒にいたお姉さんとお友達が大爆笑し始めたのです。

ちょっとちょっと、立ってても開かないよ。

よく見るとそれは自動ドアではなく、手で触って開けるタイプのドアでした。
その上持ち主は、ドアの開かない方のガラスの前に立っていたのです。
ちなみにこのドアを通るのは初めてではありません。

真剣に腕組みをして、ドアが開くのをいまかいまかと待つ持ち主の姿が、よほどおもしろかったらしく、お姉さんたちはお腹がよじれるくらいに爆笑していました。

あのですね。疲れてるんですよ。持ち主はきっと。

友達がくれたもの

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誕生日が近いお友達と持ち主は、毎年誕生日近くには会合をします。

会合前、おしゃれ食品店で友達への小さなおやつを買うためにレジで並んでいると、試食が目に入りました。なんと、りんごまるごとのパイです。ひとくち試食すると、

美味しい!

持ち主は悩みます。

友達にも食べさせたい。あのパイを買おうか?
でも、あれを取りに行って並びなおすと、約束の時間に間に合わない。
どうしよう?

すると、持ち主の会計の順番となったので、りんごパイは諦めました。

お友達に落ち合うと、お友達が持ち主に、見てみて!これ、美味しそうだから!
と、興奮気味に袋をくれました。

開けるとそこには、なんと!悩んだあのりんごまるごとパイが入っていたのです!
びっくりしました。

テレパシー、飛びましたかね。

アンティーク調

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洗面台の取っ手が壊れてしまったので、素敵な取っ手を探してたぼくの持ち主は、いろいろな取っ手が売っているインテリアショップで、どれがいいかと選んでいました。
アンティーク調の取っ手をかわいいな。と思った持ち主は、これを購入することに決めました。

家に到着し、持ち主はいそいそと取っ手を取り付けたのです。
しかし出来上がってみると、想像していたものとはなんだか違います。

持ち主の住むマンションは古いです。建具も古いです。ですから洗面台もそうとう古いです。
そうなんです。アンティーク調の取っ手は、アンティーク調でなく、本当に古い取っ手に見えてしまうのです。
違和感なく、古いものに見えるのです。

想定外のできごとでしたが、まぁ、いいか。と、持ち主は思ったのでした。

ジンギスカン事件

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会社の共有お菓子箱に、誰が入れたのか
ジンギスカンキャラメルと、ミルクキャラメルが入っていました。

持ち主が、ミルクキャラメルをひとつ口にいれ舐めているとなんだか違和感。
なんだか塩気。そして、明らかにミルクではない風味。

ああ!これは、ミルクキャラメルではありません。
ジンギスカンキャラメルです。

きっと、誰かがいたずらして、ミルクキャラメルの中に
ジンギスカンキャラメルをひとついれたんでしょう。
油断している口の中にジンギスカンキャラメルが入ると、
その衝撃は大きいです。

既視感

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これはなんでしょう。
これ、実は古いブレーカーにカバー代わりにかけていた箱なんです。

ブレーカーが新しくなったので、もう不要になりました。
で、ふと思ったのです。

これ、どこかでみたことあるなぁ。

と。

このカバー、持ち主が作っている作品に似ているんです。
箱に穴があいている感じ、似てるんです。

へんなところでへんな記憶が、持ち主の頭の中の引き出しに入っているんでしょうね。

ごめんね、ボス

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大大ボスが会社をお辞めになるというので
有志の飲み会が実施されました。

参加人数、約30人とかなりの大所帯です。
ボスにお礼を言ったり、普段、あまり飲まない人と話したり
なかなか楽しく過ごしました。

さて帰り際、二次会に行く人たちは、そこにとどまっていました。
その数約20人。
持ち主とお友達は、あんだけいるからいいだろうと、
するっときれいに抜け出しました。隣にいた仲良しのお兄さんも一緒です。

帰る〜?ちょっと飲む〜?

と、いうお兄さんに付き合い、3人で飲みながらカラオケ店で話し込みました。
そして2時間半後、会計に並んでいるときにそれは起こったのです。

エレベーターがウィーンと開いて、そこから見たことのある人たちが出てきました。

そうです。大大ボスたちです。
なんと大大ボスの二次会は、同じカラオケ店で行われていたのです。
あまりの衝撃に、持ち主とお友達は爆笑が止まりませんでした。

ごめんね、ボス。
そんなつもりじゃなかったんです。ほんと。

く、くさい!

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購入してから、大活躍のダイソンDC62。
高かったけど、相当迷ったけれど、買ってよかったと今も思っています。

しかし、ここで問題が!

ダイソンさんでは、フィルターを定期的に洗うように推奨しているので、
持ち主もちょこちょこ洗ってたんです。

ところが、日陰干しを失敗したのか、フィルターがものすごい臭くなってしまったのです。
掃除機をかけると熱風に混じって、卒倒するほどの臭さを発します。

衝撃を受けた持ち主は、さっそくフィルターのにおいとり方法を調べてみました。
クエン酸を薄めた水に数時間浸けてから水ですすぐ、
と、あったので、やってみました。

そして、よく洗って、よく絞って、扇風機の近くにおいて、
何度も臭いをチェックしながら乾かしました。

これで、なんとかにおいは取れました。
しかし、あの恐怖のにおい。
今思い出しても恐ろしいです。

気づかない

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この鍋つかみと巨大ポーチ、
持ち主の家にやってきてからかなりの年数が経っています。

なのに、今日まで気づきませんでした。
ふたつの色合いがほぼ同じことに。

持ち主は、この色合いがたぶん好きなのでしょう。

でも、巨大ポーチと鍋つかみが出会うことがないからだとは思いますが
もう少し早く気づいても良さそうなものです。

ぺったんこ

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最近のぼくの持ち主のひそかな楽しみは、
ちょっと高いパンを買って朝ごはんにすることです。
毎日は無理なので、週一とかです。

なんたって、パン・オ・ショコラが大好きです。
いろんなお店でパン・オ・ショコラを試します。

その日、初めてのお店で買ったパン・オ・ショコラを袋から取り出し、
お皿に出した持ち主は、己の目を疑いました。

ぺったんこなんです。
せんべいくらいのぺったんこさです。

どうも持ち主、電車の中でパン屋さんの袋を強く抱きかかえすぎたようです。
パン・オ・ショコラの味はしますが、ふんわり感はなく、
いつか食べたお土産の、あんこが入ったパイを思い出しながら、
持ち主は、自分の愚かさを呪うのでした。

血が欲しい

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いえ。吸血鬼の話ではないんです。
作品の話なのです。

いつも個展を開く画廊で、留守番を頼まれたぼくの持ち主が
猫をかぶって画廊の留守番をしていると、
その日個展をしている方の作品を買いたいという方がいらしたのです。

その作品が、血という漢字を針金で表現したものだったのです。

あっちの血が欲しい。

と、お客様はおっしゃられました。

はい。こちらの血ですね。

さすがは現代美術画廊。
結構、シュールなやりとりだと思いました。