煮ただけのカリンは
あまり美味しいものでは
ありませんでした。
でも、煮る前に砂糖をかけてでてきた
カリンのエキスは
とてもおいしかったのです。
そこで持ち主は、残ったカリンを
砂糖漬けにすることにしました。
ジャムはガス代がかかるし
ハチミツ漬けはハチミツが高くつくので、砂糖漬けが一番経済的な気もします。
カリンの砂糖漬けは、よく洗ったカリンを皮ごとうすく切り
カリン、砂糖、と順番に重ねるだけだそうです。
そんなときに、事件は起こったのでした。
砂糖漬けを作るにあたり、持ち主はガラスの瓶を熱湯消毒していました。
そして、プラスティックのふたも消毒しようとした時のことです。
なんと、薄っぺらい瓶のふたがお湯に沈まずに、ステンレス鍋のふちについてしまったのです。
持ち主は、ぎゃ〜と、叫びました。ですが、時すでに遅し。
ふたは、みるみる形状を変え、ぐにゃりと曲がってしまいました。
これではもう、瓶にはまりません。
変形したふたを見て、持ち主はがっくりとうなだれたのでした。